World
世界観
街には木造やレンガ造りの建物が立ち並び、石畳の道路を走るのは主に馬車である。
ただし、一部の地域では文明が進み、内燃機関の大型車両も登場している。
オスティナ大陸
アラルガンド帝国が全体の2/3を占め、残る東部の1/3にカルマート公国をはじめいくつかの小国家がひしめいている。
アラルガンド帝国と東部地域は険しいヒリヤード山脈によって隔てられており、また東部沿岸は岩壁が多く大型の港湾施設がないことから、アラルガンド帝国と東部地域との交易はあまり盛んではない。
カルマート公国
肥沃な土地に恵まれ、農業を主要な産業としている。
宗教は主に原始的なディエス信仰であり、体系的な近代宗教は存在しない。
現在、アラルガンド帝国による侵略の危機に曝されている。
アラルガンド帝国
12年前、侵略戦争によってオスティナ大陸第一の国家となった帝政国家である。
広大な領土は鉱産資源に富み、科学の進歩が著しい。
宗教的な文化は衰退し、その強大な軍事力は常に周辺国家の脅威となっている。
レント村
本作の舞台。東海岸近くの自治区に位置し、住民は数千人程度である。
「ディエスの墓標」とも呼ばれる村で、ディエスを神として祀るカルマート公国では聖地とみなされている。
この村では特殊能力を持つ者が稀に生まれ、カルマート公国内で盛んな魔術研究の担い手として重用されている。
また、ディエスと呼ばれる花が、大陸内で唯一見られる場所でもある。
ディエス信仰
古来、大陸に存在したとされるディエスを神として崇める土着信仰である。
ディエスは一対の輝く翼を持つ姿で描かれ、その歌声はしばしば奇跡を起こしたと伝えられている。
ディエスと人間
有史以前、オスティナ大陸で人間という種が採集狩猟文化に足を踏み入れた頃、同じ場所に人間とは異なる種のヒトが生息していた。
彼等は一対の翼を背に持つ以外に容姿の点で人間と変わるところはなく、生活も人間のそれと大きな違いはなかった。
しかし唯一、彼等の歌声だけは人間と全く違っていた。
彼等の歌は、旱魃の地に雨をもたらし、荒廃した大地に緑を芽吹かせる。
人間から奇跡を具現する者―ディエス―として徐々に崇拝されるようになった彼等は、しかし人間が文明に手を染めはじめた頃、歴史の表舞台から忽然と姿を消した。
彼等が何故、そして何処に消えたのか。
伝承では、人間の強欲さを疎んじた彼等が山脈の奥に住処を移したとも、翼と歌を捨てて人間の世界に溶け込んだとも言われているが、真相は現在も明かにされていない。